住吉 2020/07/15
ある日の入居者様と職員の会話です(^^♪）
Nケアワーカー
（居室のドアをコンコン）「K様、お食事ができました～」
K様
「なあなあ、Nさん」
Nケアワーカー
「どうされました？」
K様
「わし、昔、博多に住んでたことがあんねんけどな」
Nケアワーカー
「さようでしたか」
K様
「住んでたとこの近くに”東洋一のラーメン屋”があってん」
Nケアワーカー
「・・・”東洋一のラーメン屋”、でございますか？」
K様
「うん。看板に”東洋一のラーメン屋”って書いてあんねん。”日本一”通り越して”東洋一”って、よっぽどうまいんやろな～思って」
Nケアワーカー
「そうですよね」
K様
「ほんで行ってみてん」
Nケアワーカー
「そうですよね。行きますよね」
K様
「普通のラーメン屋やねん。店の人も普通のおっさんでな。逆にこういうところが隠れた名店なんかな思って」
Nケアワーカー
「ありますよね～」
K様
「ほんでラーメン注文してん」
Nケアワーカー
「はい」
K様
「ほんなら、どうやったと思う？」
Nケアワーカー
「むちゃくちゃ美味かったとかですか？」
K様
「いや、普通のラーメンやってん。まずくはなかったんやけど」
Nケアワーカー
「あら、そうでしたか」
K様
「何が”東洋一”なんやろ思って、「ちょっと店長」って声かけてん」
Nケアワーカー
「はい」
K様
「ほんなら店長がこっちに振り向いたんやけど、胸元に名札があって」
Nケアワーカー
「はい」
K様
「そこにも”東洋一”って書いてあんねん」
Nケアワーカー
「よっぽどですね」
K様
「しつこいなー思ってな。「大将、どこが東洋一なん？」って聞いてん」
Nケアワーカー
「あら！そしたら？」
K様
「そしたら、黙って名札を指さすねん」
Nケアワーカー
「”東洋一”って書いてあるんですよね」
K様
「うん。バカにしとんのかーっ！てキレそうになってな」
Nケアワーカー
「あらあら」
K様
「でもよー見たら、ひらがなで”あずまよういち”って振り仮名ふってあってん。”東洋一（とうよういち）”じゃなくて”東洋一（あずまよういち）”のラーメン屋やってん！だまされたわー！ガハハハハー！」
Nケアワーカー
「アハハハじゃあお食事行きましょかー」
～ Fin ～
